ぷる萌えンジェル アイドルあいこ

Date: Sat, 30 Jun 2007 01:49:01 +0900
From: Fukapon
Subject: ぷる萌えンジェル アイドルあいこ

 ペンギンにゃ、みなさん。 Fukaponにゃの。

 大方の冷たい視線と予想に応え、CAGE 『ぷる萌えンジェル アイドルあいこ』の即日開封/レビュー。

 他の予定もいっぱいなこの時期、なぜこのソフトに手を出したのか。 言うまでもありません。

 突然看板アイドルのマネージャーになって、気づいたらアイドルの卵抱えてて、なぜか現役トップアイドルがマネージャー指名で移籍してきて。 もちろん毎日エッチでいっぱい。 どう考えてもありがち、と言うかそんなゲームや漫画や小説やありましたよと言われそうな内容ですが。

 このゲームにはセックスが女である女の子がいないのですよ。 つか、一巡した中では「女」は出てきませんでしたよ。 徹底しすぎですよ。 とゆわけで、ヒロイン3名全員女装少年と徹底したさすがはCAGEだぐっじょぶな、1本でございます。 そりゃ寝る間も惜しんで即日レビューをしたくもなりますよ。

 のっけから期待を裏切ってまともなこと言っちゃいますと、この「美少女ゲーム」は現在の日本社会に深く問いかける内容と言っても過言ではありません。 もうね、やめようよ。 セックスで何かを決めるのはさ。

 僕たちが資本主義社会を選んだ理由を思い出して欲しい。 みんな自由で、努力をすれば、努力をしただけのものが手にはいる。 努力をすれば、みんな幸せになれる。 そうじゃなかったのか。 確かに結果はそうでなかったけど、僕たちは、望む結果のために本当に努力をしたのだろうか。 そう再帰的に問うことだってできましょう。
 生まれつき、どうにもできない遺伝子の配列がすべてを決めてしまう世の中。 どんなに努力をしても、報われないことが決まっている世の中。 それはつまり、例えば、農民の家に生まれたものは、農民にしかなれない、一生年貢に怯えて暮らさないといけない。 それと同じことじゃありませんか。 みんな、小中学校の歴史で、そんな過去に何を学んだんだ?

「あいこが――あいこ自身が言うことなんだから、信じない理由なんて無いだろ。 あいこは女の子――おちんちんが付いてるけど、可愛い女の子なんだ。 それで――いいじゃないか」

 その通りだよ。 さすが俺の言葉(笑

 いいじゃないか。 セックスがなんだって。 女の子になりたい子は女の子。 男の子になりたい子は男の子。 みんな理想に近づくために努力する。 そんな素敵な社会に、俺たちがしてやろうじゃないか。

 とゆー意気込みでプレイしたわけじゃ当然ないんですが。 あいこじゃありませんけど、いつか、そう中学生の前で言ってやることが夢の私としては、「まぁまずはこれをやってみろ」と推奨できるゲームができたという副次的な効果があったのは事実。 ゲームで学習効果を伸ばすとか、最近の流行りらしいですからねぇ。 女装少年な美少女ゲームで既存の性差問題はすべて解決さ。 ええ、サーカスのエデュテイメントソフト計画がつぶれたことなんて余裕で忘れてますとも(笑

 さて、ストーリー自体はかなりありがちですし、RUNEとしても現在の旗艦は来月末発売のPurely、正直ゲームとしてのできが微妙です。

 図らずも紅実とハッピーエンドとなったのですが、そのエンドまでに現れた選択肢の数は2つ。 つか、この2つで誰とED迎えるか決まるのかよ(^^;

 それでも来週もやろうかとか思っているのは(ぉ)、やっぱり、きっちり女装少年しているから。 公式な紹介にある通り、あいこは自分を女の子だと思ってる、紅実は自ら女になってスターダムに、ヒカリは女の子に憧れて、ときっちりバリエーションも揃えてきています。 少々女の子に寄りすぎている感もありますが、アイドルという設定上まぁ、仕方がないでしょう。 放課後女装みたいな展開でよくある、男の子が強めの感じにはしづらいでしょうからね。

 まずはあいこのマネージャーに抜擢されるところから始まり、あいこと恋人同士になります。 その後ヒカリが現れ、選択肢その1。 多分、ここであいこか、ヒカリ/紅実かが分岐します。 おそらくヒカリ側を選ぶと、紅実が電撃移籍してきて、選択肢その2。 ヒカリか紅実かの分岐です。 優しい言葉を選ぶと必然的に紅実になるものと思われます(笑

 あいこに「好き」って言った責任は、重く感じました。 相変わらずどっぷり感情移入していますから、あいこが決死の覚悟でしてくれた告白を、やはり常軌を逸した状況を、受け入れると決心したのですから。 実は当初、「女の子に憧れて」に惹かれてヒカリと一緒になろうと思っていたんですけど...。 好きになっちゃったものは仕方ないでしょ(笑。 とゆーわけで、心に決めたはずなんですけどね...。 気づいたらね...。 別に浮気っぽい選択とかしていないんですけどね...。 そんな選択肢ないからね...。

 でも、案外罪悪感は感じず紅実EDを迎えられました。

 理由は簡単です。 少なくとも紅実ルートに乗ると、他のキャラがさっぱり出てこないから(^^; おひおひ、今時のシナリオとしてそれはどうなんだ? という向きもありましょうが、辛い思いせずに、幸せな面だけを味わえるというメリットがあるのも事実です。 手抜きの産物でしょうが、私は高く評価したいですね。 臆病者には辛いんですよ、恋人を裏切るのって。 絶対できない。 このゲームではいきなりあいこと恋人ですから、裏切るシーンを作るぐらいなら、手抜きの方がありがたいのです。

 さて、よしなしごとが長く続いてしまいましたが、EDをともに迎えた紅実の可愛さも語っておきますか。

 要はツンデレキャラなんでしょうけど。 無理にツンデレじゃないのが好き。 そもそもちょっとしたツンデレってのは全然普通で、やっぱり好きになったら、好きな人と二人きりなら、それなりに他とは違う甘い子にもなっちゃうでしょう。 そんな当然が、ツンデレブームを超えてやっと戻ってきたなみたいな子が、紅実です。

 「可愛い」って言うと喜んでくれるのがもうね、すっごい可愛いの。 ぎゅーってしたくなっちゃうの。 そんな可愛すぎる紅実を、もうべたべたに甘やかしたい。 何でもやってあげちゃいたい。 だから公園でエッチも、って、そりゃねぇだろ(笑。 公園でエッチはいいんだけど(ぉ)、いくら紅実がマゾっ気ありだからってトイレで無理矢理とかやだなぁ。 いわゆる「ひぃひぃ言って喜ぶ」なんてのより、にこって笑って「ありがと」とか言われたいじゃない? じゃない? ぁー、一緒に寝たいよぅ。

 とまぁ、結局誰でもいいのかと言われると敗訴の通りですと言わざるを得ない状況になっていたりしますな。 しばらく金曜日はアイドルあいこデーとして、コンプリートを目指したいところです。 ...やっぱりあいこに「好き」って言ったことの責任は取りたいんだよっ(笑

 さて、紅実EDを観た時点での総評と参りますか。

 女装少年好きにはおすすめするまでもないと思いますが。 細かいことを言わずに、作品をポジティブに評価できるタイプの方なら、割と万人におすすめできます。 「よかった探し」な人なら間違いありません。

 この手のものが今までなかったというわけではありませんが、徹底して女装少年である作品は初めてだと思います。 どこかしらにおもしろみは見つけられるでしょう。 また、エポックメイキングな作品は外せない方も、是非。

 端的に申せば、シナリオは良くも悪くもエロライトノベルみたいなもの。 それが好きな人は、やってみてください。

 最後になりましたが、紅実EDを迎えるまでのプレイ時間は3時間20分でした。 いつもよりは飛ばし気味でしたが、CVは割と聴いてます。

 では、今週はこの辺で。 また来週(ぉ