Date: Thu, 28 Feb 2002 21:50:23 +0900
From: Fukapon
Subject: 今日の妹たち: CD: Private Emotion
ペンギンにゃ、みなさん。 どもども、Fukaponですぅ。
明日発売のPrits『Private Emotion』(KICM-3026)を購入、早速聴きましたのでレポートです。
某K社の説明会/筆記試験を終えて、『Milky Season』を買いに秋葉へ行ったついでに
「この時間ならおいてあるかなぁ」と石丸をのぞいたらあったので、買ってきました。
ポスター付きです(^^;
前2ヶ月にリリースされたもの同様の構成ですね。 トラックごとのタイトル紹介がないのも同様で、4トラック以降の「off vocal version」とゆー呼び方があっているかどうかは不明。 ...前作のラジオCMでは「off vocal version」とゆー表現を使っていた気がするので、それにあわせて「instrumental」ではなく「off vocal version」と書いてみました。
さぁ、3ヶ月連続リリースシングルの、最終作。
確実に成長を遂げていたプロデュースチームのクライマックスはいかに。
花穂ちゃんを完全にドライブしきった能力は、夏子様にも適用されるのか(^^;;
ザクッとチェキですぅ〜っ。
頭の音が今ひとつ垢抜けないものの、都会的に洗練された雰囲気でまとめられたタイトルチューン「Private Emotion」の前奏は、早くもPritsの確立を感じさせます。
全体を通しても、2ヶ月前の『Sakura Revolution』から挑戦を続けてきた「クールな楽曲」のクライマックスだということがハッキリとわかります。
「Private Emotion」はPritsのサードシングルとして、Prits独自の世界を完成させるものとして十二分な出来でしょう。
また、次のPritsへの第一歩とも言えるのではないでしょうか。
Pritsとしてはゆっくりめのテンポの楽曲は、今までのPritsの流れから考えて無理ない大人っぽさを感じさせるもの。
歌詞の方はもう少し大人で、ちょうどPritsのメンバーくらいの年齢でぴったりな内容です。
楽曲の方は女の子と言うには大人で、女性と言うには幼い、そんな出来だと思われますが、歌詞の方はもう大人の女性。
このわずかなアンバランスさが、微妙な女の子像を創り出していて、Pritsらしさ、とゆー感じになっているのではないでしょうか。
シスプリから生まれて、「妹」という「可愛い女の子」のイメージを捨てきれなかったPritsにとって、「可愛い女の子」を完全に脱したことは、大きな飛躍だと言えましょう。
この飛躍を確実なものとしているもう一つの要因は、楽曲、歌詞ともに「Sister Princess」の歌う曲に、同じ流れの作品がないことです。
今までとは全く違った曲を歌うことで、彼女たちはPritsとしての独立に成功したのではないかと思えます。
なお、この飛躍はジャケット写真でもかなり強く意識しているようで、前2作の「可愛い」イメージは全くない、女性4人の写真となっています。
...この写真に関しては、4人とも似合っていないのはアレだが(^^;;
ぇぇ、わかっていますとも。
歌についてでしょ?(^^;
全体としての安定感は、前作同様、十分です。
しかし、100%前作同様ではほめることなどできません。
そう、成長がなくてはね。
...あるんですよ、これが(^^;;
さすがはクライマックス。
ついに「ここ一番には水樹奈々さん」というやり方を捨てました。
4人全員に対し、等しくソロパートが割り振られています。
それでいながら、安定感を失っていないのはさすが...。
確かに、大人っぽいテンポの遅い曲となれば、望月花穂ちゃんが若干浮いてしまいます。
小林由美子の勢いもマイナスに響くでしょう。
しかし、どちらも大した問題になっていないように感じられます。
歌唱指導もあったでしょうが、何よりも、楽曲に秘密が!?
確かに、今までよりテンポを落としているのですが、リズムをとりやすいようなものになっていますし、ある程度の勢いを持った曲でもあります。
ケース横に「スーパーグルービー」なんて書いてありましたが、これは、4人のボーカルを安定させるためには必須だったんじゃないでしょうかね。
イヤ、恐れ入りました(笑。
# 作曲/編曲は水島康貴さん。うまい選択ですな
# ...PritsはSPEEDじゃないんだ! とも言いたくなりますけど(^^;
...ぇ〜、そして、我らが桑谷夏子様はどうか?
...スローテンポの方が夏子様向きだと思ったんですがねぇ(^^;
確かに、いつもほど独走してはいないのですが、みゅぅ。
リズムをとりやすい曲なので、リズム感のないボーカルラインはすぐバレるんですよ。
...夏子様、リズム感も欠如してるの?(爆。
っつーか、リズム感の問題はむしろ花穂ちゃんの方だと思っていたんだが(^^;;
では、引き続きセカンドトラック「ダイスキ!!」へいってみよーっ。
この曲、歌詞の内容は「Party DE Bon Appetit!」の流れをくんでいます。
ファーストトラックの「Private Emotion」が恋愛色なのに対し、こちらは友達関係を歌ったものなんですね。
楽曲の方はファーストトラックの影響を素直に受けて、「Party DE Bon Appetit!」に比べてだいぶ落ち着いた感じです。
友達とのパーティを描いた前作に対して、「ダイスキ!!」は友達関係そのものについてって感じですね。
歌の方は「Party DE Bon Appetit!」同様、あまり、うまいとか下手とか、そーゆーことが問題になる曲じゃないと思います。
仲の良い友達、これからも仲良くね、そんな気持ちが伝わってくる、素直な歌い方であればとにかく◎じゃないでしょうかね。
素直なのは得意なPrits(笑)、彼女たちの歌が素敵な曲として仕上げていると思います。
そして、いつも楽しみサードトラック。
本作のサードトラック「Love & Peace」は凄い出来です。
これ、なぜ最後なの?
これをファーストトラックにすべきだと、私は本気で思います(^^;;
「きすをして...(あなたじゃなぁきゃいや...)」と言いたくなるようなイントロ(笑)で「おひおひ」とか思いましたが、最後まで聴いたら「Pritsの曲で、もっとも良い出来だ」と感じましたね。
スローテンポの楽曲にぴったり合う歌詞のテーマは「卒業」でしょう。
今のシーズンにぴったりですね。
おそらく、高校卒業を意識しているんじゃないでしょうか。
様々あった学生生活の最後を意味する卒業というイベント。
しかし、この卒業とて人生の中では一つの通過点にすぎない、そんな内容です。
よって、ファースト/セカンドトラックのように「恋愛」「友達」とかに焦点を絞って描かれているのではなく、いろいろなことを全部含めて描かれています。
これまた、Sister Princessの歌う曲にもPritsの歌う曲にもなかったものじゃないでしょうか。
...ひょっとしたら、シスプリを卒業、Pritsとして出発する4人のために作られた曲なのかも知れませんね。
3曲中、もっとも落ち着いたテンポで展開する楽曲で、歌の方はどうなっているのか。
これが、驚いたことに、全く乱れがありません。
乱れがないと言うよりは、それぞれの良いところを前面に出すことによって、悪い点を気にさせないのかも知れません。
高校の卒業式。
一人じゃありません。
いろんな人がいて、いろんな表情で、いろんな思い出を胸に卒業していきます。
それを歌の上で展開することによって、「まとまりのないことのまとまり、自然さ」を実現しています。
ん〜、プロデュースチーム、最後の最後まで魅せてくれるじゃないか(^^;
ファーストトラックは、クライマックスの序章にすぎないっつーわけか(^^;;
# ただ、作/編曲者の癖が一番出ちゃってる曲ではありますが
さて、最後は注目の録音品質チェック。
...最悪(^^;
ダメだ、ダメっ(^^;;
前作『告白“決めてよ!”』で良い方向へ向かっていたので、期待したんだけどなぁ。
どーしてあたしのシステムから、ラジカセで再生したような音が出てくるわけ?(^^;;
ラジカセの音との違いは、低域までちゃんと出ているために、余計ひどく聞こえるっつーことだよ(苦笑。
特に「Love & Peace」の曲としての出来は秀逸だと思う。
その点において、プロデュースチームを激賞したい。
んでも、このマスタリングはどうにかならないのか?
これじゃぁ、せっかくの曲も台無しだぞ。
観てはいないだろうけど、書かずにはいられない。
おい、キングレコード、制作費をケチるな!
自分のところでできないのなら、ビクターにでも出せ!
ったく、許せないよな(^^;;
そうそう、今更なんですが、前作『告白“決めてよ!”』に対して「悪い」という評価を下しましたが、ごめんなさい、これは言い過ぎでした(^^;; 良くない、もしくは良くないから普通の間、くらいにしておきます。 とは言えいわゆる「シスプリクォリティ」とは音の雰囲気が全く違うことはハッキリ書いておかねばならないでしょう。 『告白“決めてよ!”』の方が、この手の曲にはあっているかなぁ、って気がしますね。