今日のいちご舎: 運命の輪

Date: Sun, 17 Sep 2006 02:41:37 +0900
From: Fukapon
Subject: 今日のいちご舎: 運命の輪

 時間の問題。 それは時に素敵な言葉ですわ。

 正直なところを申しますと、渚砂ちゃんの心は未だ静馬様にありますわ。 そして静馬様の心も、渚砂ちゃんにないと言ったら嘘になるでしょう。 しかしお二人とも、互いに違う道標を見つけたことも確か。 このまま、ただひたすらに時間さえ経ってくれれば、渚砂ちゃんの初恋は思い出へと変わります。

 一生つきあっていきたい友達として、渚砂ちゃんは私を選んでくださいました。 とてもショックなことでしたけれども、今となっては願ってもないチャンスを与えてくれます。 そう、私は一生、渚砂ちゃんのそばでチャンスをうかがうことを許されたのですから。 片想いも苦ではありません、その先に両想いになれる日が待っているとわかっているのですから。

 だから今は、待ちましょう。 時間があるのですから、無理をするのは得策でありませんわ。

 だから今は、エトワールになることに集中しましょう。 エトワール。 その響きはきっと、渚砂ちゃんと私の関係を変えてくれますわ。 順序が少々違いますが、過去何年も、エトワールはそうであったのですから。 私たちも、恋人になるのです。

 ペンギンにゃ、みなさん。 Fukaponにゃの。

 スピカは意外な方向に転びました。 一捻り入れてくるとは。 もちろんそれ自体には感心しておりますが、記憶喪失はいただけませんねぇ。

 天音の目が覚めたときの反応が妙に冷たかったので、これはまさか、と思った次の瞬間、あーあ。 そう易々と記憶喪失になるかっての。 とゆか、記憶喪失になったとして展開に無理がありすぎませんか。 そこも含め、今回の展開は不出来だといえましょう。 設定にひびが入るどころか、崩れが生じます。

 創造された世界に対してあまり細かいことを言うのは無粋だと思う、そーゆー作品の楽しみ方はしない私ですが、ストパニの世界観を根本から崩しかねない事象でしたからねぇ。 さすがに見逃せませんし、細かく見ていなかったとしても疑問に思わざるを得ない状態です。

 まず気になるのは、天音の寝かされていた場所。 玉青曰く「お医者様」がいることから病院の一室だと思われますが、アストラエアの丘に病院があるのでしょうか? 聞いたことがありません。 アストラエアの外だとすると、それはそれで次の問題にぶつかります。

 玉青と渚砂は、なぜ外出できたのでしょうか。 病院がアストラエア外にあった場合、外泊はむろん外出にすら厳しく、許可が必要であったはずのいちご舎から、あの時間にどうやって抜け出したのかが気になります。 二人が窓から病室をのぞく直前、夜々と詩音が光莉に寝た方がいいと説得しているような時間です。 事前申請なしに外出できる時間とも思えず、また、天音との関係が希薄な二人に特例が認められたとも思えません。 病院がアストラエア内だとしても、ご存じの通り、いちご舎の門限は相当早いのです。 アニメ版では18時なんですよ。 その後にいちご舎から出ることには、外出と同様の壁があると思われます。

 と書いていてふと気付いたのですが、夜々と詩音が説得をした時刻がすでに妙なのかも知れません。 玉青と渚砂がいちご舎を出た頃、まだ消灯時間にはなっていませんでした。 つまりそんな夜更けではなかったのか。

 そもそも、玉青と渚砂がどうやって天音の、光莉の事情を知ったかも気になりますね。 玉青の頭を持ってすればうまいことを言えるとは思いますが、うまいことを言われて個人の微妙な事情を平気でしゃべる人がどの程度いちご舎にいるのでしょうか。 生徒なら考えられる話ですが、翌日以降の噂から推察するに、事実を把握しておりかつ口を割る生徒がいたとは考えにくい。 ならシスターから聞き出したのか。 あり得ないと思えますけどねぇ。

 さらに視点を病院に戻すと、天音の症状と、天音に対する診察状況が不自然です。 記憶喪失になった患者を、意識が戻った後に検査もなしにほいほいと帰すのでしょうか。 そこまでの描写がなかっただけで検査をしていたとすると、天音に自覚がないのは普通なのでしょうか。 記憶喪失か否かを判断する診察なら、さすがに自覚されても仕方ない気がします。 まぁ、ここは専門じゃないから何とも言えませんけど。

 診察に引き続き、診察結果を「友達」に話してしまう医者はありなんでしょうか。 大したことない怪我だったりすればわかりますが、記憶喪失です。 それも本人に自覚がない、あるいは自覚させないという状況下。

 どれもこれも、厳格な規律という柱のある世界が故に、見逃せない綻びです。 作っている方々も当然気付いていたはず。 なのにこの展開にしたセンスに、非難の声を上げずにはいられません。

 長々とネガティブなつっこみをしてしまった今週ですが、全くダメだったかというとそうでもなく。 パーシヴァルと千華留様がしっかり登場(笑。 ル・リム生が相変わらず、ル・リム生でした(^^;

 絆奈と檸檬は無邪気ながら相変わらず鋭い。 そう、光莉は食べ物じゃ無理だから(笑。

 千華留様は先週に引き続き主役の慰め役。 残念だったのは、今週、両端お人形マフラーじゃなかったこと。 深読みすれば、光莉はお人形じゃ無理ってことですか(^^;

 ル・リムはこのまま、枯れ木として山を賑わせるだけなんですかねぇ。 なんでしょうねぇ。 この点に関してのおもしろびっくり展開に期待し続けている今日この頃ですが、あり得ないことだと諦めつつあります。

 次週、「円舞曲」。 静馬が渚砂をどこまで仕上げてくるか楽しみ。 と書いてみると、なーんか違う意味が含まれる感じで玉青としては許せません(^^; ぁ、特別講師に千華留を招くってのはどう?

 おやすみなさい、渚砂ちゃん。